2015/09/18

RENKEI ワークショップ 「未来を創りだすルネサンス・アントレプレナーシップ:日英における人口構造の変化と、あるべき社会の姿とは」

こんにちは。教育推進・連携部のRです。今日は英国のユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)にて行われた、RENKEIワークショップについてお話しします。

2015年8月2日から13日までの2週間、UCLにて行われた、RENKEIワークショップ“Renaissance Entrepreneurship: Shaping a future of demographic change”。このワークショップに、日英11大学から計22名の大学生・大学院生と若手研究者が参加しました。

© British Council
日本・英国をはじめ、世界の多くの国々では、人口構造の変化(demographic change)に伴い、都市への人口集中、高齢化、移民・難民の受け入れ、格差の増大やエネルギー消費などの多くの課題が生じつつあります。しかし、人口構造の変化には、マイナス面ばかりではありません。新しいビジネスの機会が生み出されたり、新たな雇用が生まれたり、不要になった資源の新たな使い道が見つかるかもしれません。人口構造の変化から新しいチャンスを見つけ出すために必要となるスキルが、「ルネサンス・アントレプレナーシップ」です。

中世のルネサンスが遠近法、活版印刷術や航海術などのさまざまな技術を組み合わせてヨーロッパを繁栄に導いたように、現代社会においては、理系・文系を問わず異なる専門分野の知識を結びつけ、また多様な文化、歴史、考え方や技術を組み合わせることで、私たちが直面する課題を乗り越えるための画期的な方法を創りださなければなりません。

当ワークショップでは、バックグラウンドの異なる多様なメンバーがチームを組み、クリエイティブなアイデアを生み出すためのさまざまなアクティビティが行われました。最終日には各チームが考えた、人口構造の変化に取り組むための社会事業のアイデアを発表しました。

© British Council
チーム1:Renaissance Home
高齢化と都市への人口集中を背景に、日本では無人の家が増加しつつあります。いっぽう、格差の増大、ホームレスの増加や失業率の上昇といった貧困に関連する問題も議論されています。これらの課題を解決するために、放棄された家を改装し、ホームレスの人々に提供したり、ゲストハウスにしたり、地域の憩いの場として提供するほか、不要になったものや家具を販売するショップを作ります。それだけでなく、販売や建築のトレーニングを提供し、新たな雇用も生み出します。

チーム2:Vampere
エネルギーの過剰な消費は、未来の世代に負荷を与える重大な課題です。Vampereとよばれる、電化製品の待機電力を自動的にシャットダウンするデバイスの開発により、エネルギーの消費を劇的に減らし、将来世代のための資源の維持に貢献します。また、Vampereから生まれた利益は、子供が環境技術について学ぶための教育イベントの支援に用いられます。

チーム3:RENKEI TACKLING 7Es
現代社会の優先課題である7E(Entrepreneurship, Education, Environment, Energy, Eating (Food), Exercise (Preventative Health), Eliminating Poverty)に年齢、性別や人種の異なるさまざまな人々がともに取り組むためのソーシャル・ネットワークのプラットフォームを構築します。


最初は全く異なる議論のスタイルや専門の違いに戸惑っていた参加者も、2週間のうちにすっかり打ち解け、グループの中で自分の役割を見つけ、相手のスタイルに合わせて自分のスキルの出し方を変えるなど、文化や言語の壁を越えて協働する能力を磨くことができたようです。結果的に、最終プレゼンテーションではどのチームも素晴らしいアイデアを、自信を持って提案することができました。

© British Council
参加者からは、「チームワークスキルや異文化コミュニケーション能力が向上した」、「自分の将来やキャリアを具体的に考える助けになった」といった意見だけでなく、「国籍、専門、世代、経験や性別の異なる参加者と一緒に課題に取り組むことは、時にはストレスになったが、振り返ってみると、今後実際に役立つチームワークを可能にしたと思う。創造性や革新性が必要とされる時には、いかにお互いを理解してストレスの少ない環境を作るかということが大事だと感じた」、「分野の異なる人々と協力するためには、それぞれの強みを生かす方法を見つけることが大事だということに、ワークショップを通じて気が付くことができた」、「このワークショップに参加するまでは、自分はチームワークでは仕切りがちになることが多かったが、発言の少ない人をサポートしたり、チームのことをもっと信頼できるようになった」といった意見が聞かれました。

© British Council
各チームは、ワークショップ後もFacebookやSkypeを通じてディスカッションを続けます。2016年に大阪大学で実施予定のワークショップ第2弾では、より具体的なアイデアの発展と実用化に取り組む予定です!


RENKEIとは
RENKEI(Japan-UK Research and Education Network for Knowledge EconomyInitiativesは、日英の大学間連携を基盤とした、新しい国際産学連携の仕組みです。その役割は、「社会の仕組みの変革を促す」ための対話と実践のプラットフォームを提供すること。ブリティッシュ・カウンシルを事務局として、20159月現在、日本6大学(大阪大学、九州大学、京都大学、東北大学、名古屋大学、立命館大学)と英国6大学(サウサンプトン大学、ニューカッスル大学、ブリストル大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)、リーズ大学、リバプール大学)の12大学から構成されています。

2012年の発足時から、各メンバー大学間の連携とリーダーシップにより、若手研究者のスキル開発、航空宇宙工学、持続可能な都市開発など、さまざまなテーマのワーキンググループが展開されています。

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